コンコン(ノック音) | |
美奈子 | 「どうぞ」 (顔をのぞかせるレイ) 「どうしたの、入って」 |
レイ | 「大丈夫なの、疲れってきいたけど」 |
美奈子 | 「大丈夫っていいたいところだけど…あなたには本当のことを話しておこうと思って来てもらったの。サポートしてもらわなきゃいけなくなってきたから…」 |
レイ | 「本当のことって?」 |
美奈子 | 「私の病気のこと」 |
(目を見開くレイ 水差しの花から花びらが落ちる) | |
美奈子 | 「私は多分、あと2,3ヶ月しか生きられない」 |
レイ | 「…えっ?」 |
美奈子 | 「セーラー戦士になる前からわかってたことよ。問題はそのことじゃなくて、敵を倒す前に戦士がひとり欠ける可能性があるってこと。リーダーの私がね…」 |
レイ | 「ちょっと待ってよ…そんな急に… 治る可能性だってあるんでしょ?」 |
美奈子 | 「手術しても、成功する確率はゼロに近いかな… お約束どおりで笑っちゃうよね」 |
レイ | 「笑い事じゃないわよ…」 |
美奈子 | 「だから無駄に時間を使うのはやめたの…前世を思い出したときから」
(アルテミスとの初遭遇シーンを思い出しながら)「私のやるべきことはこれなんだって…」 「私は前世の使命を果たすために残りの命を使うわ。ただ…これからも時々こんな風になると思う…だからあなたにサポートしてほしいの」 |
レイ | 「待ってよ…そこまでして戦士である必要あるの?ちょっとでも可能性があるなら…」 |
美奈子 | 「命を無駄にしたくないの」
「マーズ、私たちがどうして前世を背負って生まれてきたかわかる? 悲劇を繰り返さない為じゃない… プリンセスとエンディミオンはその使命に逆らってるわ。あなたに気をつけてほしいの。敵も強くなってるから… |
(レイ、泣きそうな顔) | |
美奈子 | 「情けない顔…大丈夫よ、私だってまだ戦えるんだから… まだあなたに全部任せるほど信用してないわ」 |
レイ | 「……」 |