20101030■台風14号の迫る中、「映画ハートキャッチプリキュア!花の都でファッションショー…ですか!?」見てきましたよ〜。
行ったのはいつも通り横浜ワールドポーターズのワーナー・マイカル・シネマズ みなとみらい。プレミアムシートど真ん中で1人鑑賞余裕でしたw 後の幼女が私の席の背もたれをガンガン蹴っていたが気にしない。適度なマッサージチェアと思って受け流す。これぞ玄人。(何の?)
◆まず総括。「プリキュア映画を見に行ったのに主役はプリキュアじゃなかった」。
何を言ってるのか わからねーと思うが (ポルナレフ略)
なんというショタ物語。オリヴィエが完全に主役でプリキュア達はお客さんでした。オリヴィエがお姉さん4人(えりかより身長低いとはなぁ)から一方的にイイコイイコされて、それで人情というものを思い起こして、親代わりとして一緒に居てくれたサラマンダーとの和解に望む、とゆー… 完全に腐女子向作品。
てことで、個人的な意見として、「プリキュア映画としては」失格だったと思います。でも良い点も多々あったので、それについて書いていこーと思ってます。
◆冒頭
- チョッパーktkr!最初のセリフが完全にチョッパーだったのでどうしようかと思ったw 本編進んでいったらチョッパー感なくなっていったけどね。
- 3人のパリ散策シーンは良かった。いちゅきが落ち要員となっていたけど、まさかここが彼女一番の見所だったとは…(苦笑)
- 「なぜ4人組がパリに来ているか」の説明を完全にカットしてるのは何事!?w (笑い事じゃねぇ) 「事前情報見れ、もしくは雰囲気で悟れ」という突き放し感がすげぇ。(もちろん悪い意味です)
フランスの町並描写は大変凄かったのですが、ロケハンしたので成果を見せなければならないのはわかるのですが…手段が目的になってる感が(苦笑)。どこかのタイミングでちゃんと今回パリに来た目的解説するのかな、するのかな…とムーンライト戦まで待っていても全然しなかったでござる。むぅ。- とにかく、えりかカワユス。
◆オリヴィエデザトリアンvsプリキュア3人
- うわー、ブロッサム単独変身バンクなんて見たの何時ぶりだろう、と思っていたらまさかのマリンサンシャイン混合変身!これは貴重かもしれない。
- 使用技:ブロッサムのフォルテウェイブ、ゴールドフォルテバースト。マリンはマリンインパクト多用。まぁこれといって普通な戦いだったと言えるかな。
◆オリヴィエと5人のお姉さんたち
- フランスに旅行に来た5人の日本人お姉さんたちとひとつ屋根の下で暮らすことに!…こう書くと只のギャルゲーだが、事実そうなのだから仕方ない。ていうか、ショタ好きだよなぁスタッフ…と思って見てました。
- オリヴィエに、つぼみを通した変わった過去と現在の自分の違いを語るえりかいちゅきゆりさん。ここらへんの会話、オリヴィエに言うだけだなー、過去回想とか入れないんだなぁ…と思って見てました。しかしまさかこの尺を取った会話がその場限りのものだったとは…
たとえばいちゅきなんか、過去の(武道一直線だった)自分を受け入れつつ今がある的な話をしていたから(型もとってたし)、てっきり後の戦闘に武道を取り入れたアクションシーンを描写して、オリヴィエに「過去を受け入れて未来に云々」的な変革を呼び覚ますキッカケになるかなぁと思って見てたんですが…
映画見終わったアトで振り返ると後半バトルではそんな尺とれそうもなかった。でもそうならば、後半に「効いてこない」前半の語りの部分(=この3人のお姉さんとの会話)はもっと圧縮しても良かったと思うんだ。- いちゅきの買い物あたりはロケハンした成果を無理して見せてたような気がした。……ノルマ? ねぇ、「ロケハンしたしフランスでも上映するから最低○分はパリの町並みを描写しなければならない」ってノルマ?
◆ムーンライトvsサラマンダー
- …の前に、ゆりさんとオリヴィエの会話。ゆり父が行方不明になった場所がフランス、ってのは(事前情報で知ってたけど)初公開だよね?
- つーか、オリヴィエとの会話シーンのゆりさん、全般的に怖ぇよ(笑)。本人は優しくしてるつもりだろうし現に以前に比べれば全然優しいんだけど…だけど…
一言で言えばすごい威圧感。映画館で、「ヒュートランに操縦されるMHってこんな気分なのかなぁ」とゆー想像をしてしまったw- キュアムーンライトvsサラマンダー。戦闘シーンがヒキの絵多めだったのがちょっとアレでしたが、最強プリキュアとしての貫禄は見せていたし、ドレスひらひらさせての蹴りの応酬は見てて楽しかったです。
- まぁでもサラマンダーの昔がたりに食いついちゃうよねプリオタならさぁ(苦笑)。
- こころの大樹系初代プリキュア・キュアアンジェ。なんという戦乙女。エロゲー出演者にしか見えません(笑)。でもこういうデザイン大好きですので問題はなかったんだぜ。
しかし何歳なんだよ… 大人びて見えるけど若いのかな。ムーンライトの眼差しが似てる、ってゆーから17才くらいなのかな。西洋人は大人びて見えるからなぁ。キュアアンジェが戦った相手はサラマンダーだった、とゆことはキュアアンジェとしてのラスボスはサラマンダーだったのだろうか?(デューンはまだ宇宙に居たっぽいし) 封印するしかなかったみたいだけど、キュアフラワーvsデューン戦の時みたいに追い詰められてた感はないから、プリキュアの浄化システム「はぁあ〜!(クルクル回しながら)」はこのころまだ完成していなかったのかも。まぁ戦乙女コスで殺る気マンマンに見えちゃうけど(苦笑)。- 歴代プリキュアたち。というかモブキュア。やはりというか、着物キュアに目を奪われてしまった(笑)。着物姿で、左胸にでっかく「P」のアップリケだよ!?どんだけセンスないんだよ!(笑)でもあの泥臭さがプリキュアの持ち味のひとつとも言えるからなぁ。変身アイテムはやはり匂い袋あたりなのだろうか。浄化システム時のアイテムは十手型なんだよきっと。
- ムーンライトの眼差しはキュアアンジェと同じ。憐れみをたたえたものだったらしい。つまりキュアアンジェはムーンライト系列の、「厳しく気高く誇り高い」プリキュアだったのではないか、と予想。まぁ、逆にあのルックスでえりかみたいな性格だったらギャップ萌えするんですけどねw
- え、あっさり手刀一発で気絶とか… まぁでもオリヴィエの意を汲んで彼の行動を見極め受け入れようとしてたから故意に無防備だったのかもしれん。
もしくは、ムーンライトさん実はオリヴィエたんハァハァでつい見とれてしまって(ry- 「彼は自分の意思で出て行ったのよ(キリッ)」の直前の、暗いくらいゆりさんの姿が忘れられない(笑)。
◆オリヴィエとサラマンダーの対決
- この作品は誰が主役ですか?
そういう話を作りたいのはわかる。でもね、手段が目的にすり替わってます。 たしかに映画プリキュアというのは「プリキュアがゲストキャラ(またはゲスト国)を助ける」というのがフォーマットであり、その諍いが起きた理由・原因を描くのは重要なことではありますが、それは「プリキュアの活躍を盛り上げるため」のスパイスであって、諍いの理由・原因がプリキュアより主張しちゃいけないんですよ。
例えて言うなら、「エロ漫画のエロシーンを盛り上げるための状況説明をちゃんと描いたらそこに力入っちゃって肝心のエロシーンが薄くなってしまいました」的な。エロ漫画よりエロアニメの方が多いかな?(なんとなく伝わればよろし)
これだけ尺を取っておいて、今回の話の場合、プリキュア側にはオリヴィエとサラマンダー2人の仲が伝えられていません。(ゆりさんあたりはなんとなく雰囲気で察してはいましたが) それが今回のプリキュアおいてけぼり感を一層強くしたのかもしれません。
てことで、ここいらへんが製作者側の最大のミスだったと思います。- オリヴィエを追いかける算段を取るときの、ゆりさんの「砂漠の使徒も絡んでいるし。もうオリヴィエだけの問題じゃないのよ。」という発言(うろおぼえ)に惚れ直した。
もちろんゆりさんだってオリヴィエを助けたい。手刀を浴びせられた文句も言ってやりたい。でも、オリヴィエのことに夢中になってるつぼみ、つぼみをサポートすることでいっぱいいっぱいのえりか(ここいらのえりかがかわいすぎる…!)と違って、状況を冷静に判断し、キュアフラワーにも助力を請い(以前の1人で戦うスタイルの時からは考えられない)、みんなを統率してゆくゆりさんがとってもカッコよく見えました。もし本当は手刀の文句を(ry- それにしてもえりかがかわいすぎた。 どのシーン、てよりもえりかが映ってるほぼ全てのシーンがかわいすぎて、どれが、と選べないお!
◆ブロマリvsV-MAXオリヴィエ、サンムーンvsサラマンダー
- 突然モン・サン・ミッシェルにワープアウトしてきたプリキュアたち。なんで場所がわかったの!?と思ったが、薫子さんに連絡を取ったなら、薫子さんがプリキュアパレスに行って過去の文献を調べてサラマンダー伯爵の縁のある場所と言えばココしかない!的な判断をした可能性がある。
…ていうか説明不足だよ単純に(苦笑)。 まぁ流れ的に尺取るべきトコではないので、それでいいんだけどサ。いちおツッコミいれたかったので。- マリンに容赦なくベアクローをかますV-MAXオリヴィエ。劇場版だからこその表現かもしれんが、相手がマリンなのでちょっとギャグっぽく感じてしまったw その後のブロッサム首絞めで「あぁこれはシリアスなトコなんだっけ」と引き戻されたけど。
- マリンとオリヴィエの中に割って入るブロッサム。これ、「ムーンライトさんとサラマンダーの中に割って入るオリヴィエ」と同じポーズ・アングルだったけど…なんか意味あるの?順序が逆ならまだわかるんだけど。
- ブロッサムがオリヴィエを庇ってマリンインパクトを食らうシーン自体は、ブロッサムさん情に流されず戦いに集中してまずはHPを削ぐことからはじめましょうよ的なことも思ったんだが、直後の髪おろしブロッサムがかわいかったので許す。超許す。
- 一方サンシャインとムーンライトはサラマンダー伯爵のほうに。まぁ戦ってたのはムーンライトだけだったんですけどね(苦笑)。サンシャインは今回の映画ではほんと盾以上でも以下でもなかったな。
◆スーパーシルエット、オーケストラ、そして巨女登場
- サラマンダーがドラゴラム唱えたのでスーパーシルエット化!あぁ、スーパーシルエットが背負ってた、土佐の闘犬を飾り付けてるしめ縄みたいなのってハートマークのプラ板だったのか!初めて知った。
- なんかネットで聞いた話ですが… モン・サン・ミッシェルの教会は大天使ミカエルのお告げにより立てられたもの。で、大天使ミカエルが退治した悪魔の化身はドラゴン。だから、初代プリキュア・キュアアンジェは天使っぽいイメージで、対するサラマンダーはドラゴン変化…とスタッフ側で裏設定があったらしいですね。サラリと流されてるけどそういう理由付けがあったのか。
でも、それでも、ドラゴン変化は唐突感ありすぎだと思ったんだ(苦笑)。 まぁ見栄えいいからいいんだけどね。- サラマンダーの火炎を防いだ淫獣バリアが破られた時に颯爽と登場したコッペさまマジIKEMEN。つぼみが見たら一発で昇天するほどのカッコよさでした。パンチ2発でスタミナ切れしてしまう出オチ感も最高w あれは多分パリまで来るのに体力消耗しまくってしまったんだろうな。ヒッポリト星人回のウルトラの父と同じ理論。
- スーパーシルエット!ここまでは想定の範囲内でしたが…
- ハートキャッチオーケストラで出てくる巨女、誰!?
YP5のプリキュア轢き逃げアタック以来の衝撃を受けました… しかも放った攻撃が右ストレート! 描写を見てるとプリキュア4人が合同操縦する巨大スタンドみたいですが、それにしたって「右ストレートでドラゴンブレスに対抗する」は想像の斜め上すぎて、いい意味で呆気にとられてしまいました。なんというサプライズ…- え、ミラクルライト、説明も無しにこの状況で振るのなんてわかんねーよ! 周囲の幼女たちも本当に振っていいのか(それまで振るの自重しろって母親に怒られてるから)、悩んでるうちにこのシーン過ぎてしまって呆然としてるコ多数でした。
- まさかラスボスが「巨女の両手で握りつぶされる」だなんてwwwww
エターナル館長の「巨女のおっぱいで圧死」よりヒデェwwwww もうね、正直、このシーンで色々吹き飛んだよ!ただただびっくり。こんなんに良い意味も悪い意味もあるか!ww まだハヌマーンのほうが慈悲深かったよwww- 正直な話、あれでっけーゆりさんに見えたんだけど、テレビではちゃんと解説するのかな? 個人的にはアレは「歴代プリキュアの意識の集合体」とゆー、ぬら孫で言うところの「破軍」みたいなもんだと思うんだけど。ゆりさんに似てるのは、たぶん歴代プリキュアにはゆりさんタイプの人が多かったからではないか、と。
◆そしてエンディング
- 話の流れ的にファッションショーやるのかなぁ、と思ったけど実はイメージ映像でした、みたいな。
「花の都でファッションショー…ですか!?」はタイトル詐欺といわざるを得ないが、語尾の「!?」で不確定にしてるので裁判では負けそう。
ふぅ、ようやく書き終えた…
てことで、個人的にはこの映画はあまり評価高くねーです。プリキュア分が薄い。でもオリヴィエ&サラマンダー伯爵というキャラクターを好きになった人には面白かったんではないかなぁと。(その2人のための脚本だから) そんな感じですた。